撤退の経営判断も素早い大原孝治氏

大原孝治氏は、的確に素早い判断をする経営者だと評価されています。そうした評価をされる一つの理由が、2017年2月に開店したドンキホーテ神保町靖国通り店についてです。古書店や学生が多く集まる神保町にオープンした店舗は、わずか8ヶ月後の同年10月には閉店してしまいます。期待を込めてオープンしたはずの店舗がすぐに閉店すると、外部からは大きな損失があると見えがちです。しかし経営者である大原孝治氏は、インタビューでダメージはゼロだと語っています。
閉店によるダメージがなかったのは、開店から2週間で閉店を決めたからです。2週間の短期間で閉店を決めた理由は、神保町という街の特徴にあります。神保町はネクタイを締めたビジネスマンが多くいるエリアで、週末も人が少ないオフィス街です。一方ドンキホーテのターゲット層は、もっとラフに買い物をする人々です。

オフィスで働くビジネスマンではなく、歓楽街でふらっと立ち寄ったり休日に遊びに行く感覚で買い物をする人たちがターゲットなので、神保町はドンキホーテの客層にマッチしていませんでした。そのことに開店後2週間で気がついた大原孝治氏は、素早く神保町からの撤退を決めます。
閉店の手続きに時間がかかったので実際は8ヶ月後でしたが、それでもここまで素早い経営判断ができるトップはそうそういないでしょう。トップが素早く正確な経営判断を下せる体制を敷いているからこそ、ドンキホーテは流通業界のトップを走り続けています。